自動車の豆知識

自動運転の車はいつ実用化する?メリットだけでなくデメリットも!

自動運転車の実現は間近!?

ここ数年、ニュースや新聞で自動運転の車(以下、自動運転車)に関する情報を目にすることが増えてきました。

最近では、2018年8月28日のライブドアニュースで、「トヨタ自動車が、ネット配車サービスのUberに自動運転技術開発の費用を出資する計画」であることが、報じられました。
(参考:http://news.livedoor.com/~

日頃からこうした情報を見聞きしている人は、「あと数年で完全に無人で走る自動車が販売されるのでは!?」とワクワクしているかもしれません。
特に、車間距離の安全性を自動で保つ自動車や、ステアリング補正をサポートしてくれる自動車に、興味を持っている人は多いのではないでしょうか。

しかし実は、完全な自動運転車が行動を走るのには、まだまだ長い時間がかかると言われています。
その理由については後半で説明するとして、まずは、「自動運転車とは何なのか?」の定義について解説しましょう。

自動運転車の定義(6段階のレベル)

ひとくちに自動運転車と言っても、自動の段階に応じて、6つのレベルに分けられています。
運転のすべてをドライバーが担当する自動車をレベル0とすると、レベル1〜2は運転支援技術と呼ばれる段階になります。
レベル1〜2は、先ほど言ったような、「車間距離やスピードを保つ」、「ステアリングを自動で補正する」、などの機能が備わっているレベルです。
つまり私たちが普段、TVCMやニュースなどで頻繁に見聞きする自動運転車は、この定義に当てはめると、完全な自動運転車ではないのです。

自動運転車とはっきりと言えるのは、レベル3からです。レベル3 の自動運転車は、文字通り、自動車自身がドライバーに代わって運転してくれます。
ただ、交通量や信号、交通ドラブルが多い下道ではドライバーが操作する必要がある緊急時はドライバーが操作する必要がある、といった弱点があります。

レベル4になると、レベル3同様、交通できる場所は高速道路などに限られて入るものの、緊急時には可能な限り自動で対応がなされます。
つまり走る場所によっては、まったく運転をしなくてもOKということです。
そしてレベル5は、ここまで挙げた、交通条件やトラブルといった制限がなく、どんな状況でも完全に自動で運転される段階です。
(参考:https://matome.response.jp/~ http://car-moby.jp/~

では次に、「完全な自動運転車は私たちにどのような実益(メリット)をもたらしてくれるのか?」について見ていきます。

完全な自動運転車のメリット 3つ

○ドライバーによる事故率の減少

運転はとても集中力が必要で、ストレスのかかる行為です。残念ながら毎日、日本全国で、死亡事故を含めた自動車事故が起こっているのが現状です。
システムが完璧な自動運転車が誕生すれば、こうしたドライバーによる事故は、ほぼ0(ゼロ)にできる可能性があります。
悪質なドライバーによる“煽り”などの迷惑運転や飲酒運転などの危険行為も、なくなることになります。

○渋滞の発生を抑制

高速道路での渋滞原因の1つは、ドライバーが気づかぬうちにブレーキを踏んだり坂道で勝手にスピードが落ちたりすることにあると言われます。
減速によって、後続車もブレーキを踏むため、徐々に車の距離が縮まって渋滞になるのです。
距離やスピードを自動コントロールする完全な自動運転車なら、こうしたブレーキの差は起こりにくいため、渋滞の発生も抑制できると考えられます。
これはドライバーのストレス減少にも関わるメリットです。

○人件費の削減

バス会社やタクシー会社にとっては、人件費を大幅に削減できるメリットにつながります。
働き手や財政に困窮している高齢化や過疎化が著しい地域でも、広告費や人件費をかけずに、交通の利便性を向上させることができます。
ただし、労働者側からすると「仕事がなくなる」というデメリットも起こり得るため、この点は、自動化が持つ喫緊の課題と言えそうです。

自動運転車の完成には、なぜ時間がかかる?

冒頭で、完全な自動運転車が市場に出回るまでにはまだまだ時間がかかる、と言いました。そう言える主な理由は、以下の3つです。

・法整備が追いついていない(事故時の責任は誰にあるのか、など)
・事故率が完全に0であることを証明する実験に時間がかかる
・緊急時の対応についての国際的・社会的コンセンサスが取れていない

ただ、経産省からは、2020年ごろに一部地域におけるレベル4の実現を目指している(事業用車)といった、具体的な将来像も公表されています。
(参考:http://www.meti.go.jp/~

時間はかかりそうですが、「人間がハンドルを握る必要がない未来」、「自動車事故が完全に0になる未来」は、着実に近づいていると考えていいかもしれません。

最終更新日 2018年10月17日 3347view
この記事は作成から1年以上経過しています。情報が古い場合がありますのでご注意ください。
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