保険の豆知識

知っておかないと年金をもらえない人も!年金の基礎知識

国民年金と厚生年金の違いは?

「年金の構造は二階建て」と言われています。
将来年金がもらえない!なんていう事態にならないように、自分がどんな風に年金を払っているのか、老後に本当に年金がもらえるのか、年金の構造を確認しておきましょう。

基礎である一階の部分は「国民年金」、二階の部分は「厚生年金」です。一階がないと二階はありませんから、20歳以上60歳未満の全ての日本国民は「国民年金」に加入しなければなりません。

「国民年金」には「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」の三種類があります。

「第2号被保険者」は会社員や公務員。
「第3号被保険者」は会社員や公務員に扶養されている配偶者。
「第1号被保険者」は2と3以外の国民。つまり自営業や自由業の人などが加入しています。

20歳を迎えたら、会社員や公務員以外は自分で加入しなければなりません。

「厚生年金」

え?会社員は厚生年金を支払えばいいんじゃないの?
と思う方もいるかもしれませんね。
年金が二階建て構造と言われているのは、会社員や公務員は「国民年金」を支払った上で、「厚生年金」を支払っているから。

こちらは企業側が手続きをしているので、自動で支払いをしている形となります。

何年支払えば年金はもらえるの?

年金は40年の支払いをすると満額で受給できるようになっています。原則では、60歳までに最低でも25年間は支払いをしないと受給することはできません。
もし25年に満たなかった場合は、60歳を過ぎても条件を満たすまで支払いをすることができるなど、現時点では特例の救済措置があります。

厚生年金のメリットは?

厚生年金は、企業が保険額の半分を負担して支払いをしてくれます。厚生年金の支払いがあればその分老後の受給額は大きくなります。
また、厚生年金に加入すると勤務先の企業の健康保険に加入することになりますから、保険の給付が手厚くなり万が一の時にも安心です。

フリーターでも厚生年金に加入できる?

平成28年の10月から、正社員雇用ではなく、アルバイトやパートタイムでも厚生年金に加入できる機会が広がりました。

・アルバイト、パートタイム先の企業の従業員数501人以上
・週に20時間以上働いている
・月に88,000円以上の労働賃金がある
・非学生

この条件にあてはまっていれば厚生年金に加入することができます。

国民年金っていくら支払えばいいの?

2004年から行われている年金改革によって、2017年までに年金の支払額は毎年引き上げられて18.3%アップすることになっています。

2004年の年金改革前は13,300円でした。
2017年には18.3%増が適用されて、16,900円の納付となります。

学生や無職でも年金は支払わなくちゃいけないの?

学生や無職の場合でも、20歳以上の全国民が国民年金に加入しなければなりません。

ただし、学生や無職で経済的に年金を支払うことが出来ない場合は、猶予制度があります。
学生の場合は所属している市町村の役所で「学生納付特例制度」の申請をしましょう。
学生以外の場合は「保険料免除・納付猶予制度」の申請をします。

将来、仕事について収入が入るようになれば、その分を上乗せして支払うことになります。
ですが、申請した期間中は「未納扱いにならない」ので、未納にしてしまうよりも老後の年金受給額があがります。
今は支払えない、という人は自分が猶予制度を受けられるか確認してみましょう。

国民年金を未納にしているとどうなる?

国民年金に未加入だったり滞納をしてしまうと、催告状が届きます。さらに督促を無視していた場合は、財産調査が入り、財産が差し押さえられることになります。
もし本人が年間所得300万円以下だった場合は、連帯納付義務者(同じ世帯の者)の財産が差し押さえられてしまいます。 年金を納めることが出来ない場合は、猶予制度を利用しましょう。

もちろん、60歳までの25年間に年金を納めていない場合、老後に年金の受給をすることができません。

わかりにくいと言われている年金制度ですが、基礎を理解しておかないと将来年金を受給する時に困ってしまうかもしれません。
もし未納分があるかもしれないという場合は、過去にさかのぼって納めることのできるケースがありますので、将来の安心のために自身の納付状況をもう一度よく確認しておきましょう。

最終更新日 2016年12月27日 32831view
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